AIでうまくいった話ばかり書いていると嘘っぽくなるので、うまくいかなかった話も書いておきます。
歯医者と整形外科を探させてみた
歯医者と整形外科。このへんを探す用事があって、いつもの調子でAIに投げました。
「この条件で、近くのいいところを探して」と。
返ってきたのは、こういうリストです。
- A歯科 ★4.3
- B歯科 ★4.2
- C整形外科 ★4.1
きれいに並んでいます。星の高い順。一見、仕事をしているように見えます。
でも、これ、ぜんぜん役に立たなかった。

母数を見ていない
最初に引っかかったのが、これです。
5件のクチコミで星5.0と、200件のクチコミで星3.7。
AIは、どちらも同じ「星の評価」として扱って、前者を上位に持ってきます。
でも、感覚で考えたらどうですか。5件で星5.0って、僕はちょっと怪しいと思うんですよ。身内かもしれないし、たまたまかもしれない。200件集まって3.7のほうが、よっぽど実態に近い気がする。
そこを、AIは差をつけずに候補に入れてくる。ここが最初のズレでした。
クチコミの数は「力の入れ具合」で決まる
さらに言うと、そもそもクチコミの件数って、医院の実力と関係ないんですよね。
「クチコミ書いてくださいね」と声をかけている医院と、そういうことを一切やっていない医院では、集まる数がまったく違う。
声かけに力を入れている医院はどんどん数が増える。黙々と診ているだけの医院は、10件くらいで止まる。腕とは何の関係もないところで、数字に差がつきます。
星の数だけで並べると、「クチコミを集めるのがうまい医院ランキング」になってしまう。それは僕が知りたいランキングじゃない。
中身を読むと、腕の話じゃない
もうひとつ。実際にクチコミの文面を読んでいくと、こんなのが多いんです。
- 「受付の人の態度が……」
- 「待ち時間が長すぎる」
- 「予約が取りにくい」
これ、全部、医者の腕とは関係ない話です。
もちろん、通う場所として大事ではあります。受付が感じ悪いところに毎週行きたくはない。でも僕が病院に求めているのは、まず第一に「ちゃんと治るか」なんですよ。
そして、その「ちゃんと治るか」は、Googleマップの星には、ほぼ出てこない。
AIが向くもの、向かないもの
今回のことで、線が見えた気がしました。
AIが得意なのは、条件で絞れるもの。
たとえば中古車。年式、走行距離、価格、保証期間。全部数字です。数字なら比べられる。実際、車探しはとんでもなく役に立ちました(これは別の記事に書きます)。
苦手なのは、数値になっていない良し悪しを扱うもの。
病院がまさにこれです。腕の良さは数値化されていない。数値化されている星は、腕とは別のものを測っている。だからAIに任せると、測りやすいものだけで並べてくる。
これは、AIが悪いというより、インターネット上に「腕の良さ」のデータが存在していないという話なんだと思います。ないものは持ってこられない。
じゃあ病院はどう探すのか
僕の結論は、身も蓋もないです。
病院は、人に聞くのがまだ強い。
同じ地域の、実際に通っている人の「あそこは良かったよ」。これに勝つ情報を、今のところネットで見つけられていません。
AIには、候補を出すところまでをやってもらう。「この範囲にこういう医院があるよ」という地図づくりまでは、たしかに速い。でもそこから「どこにするか」は、星ではなく、人の話と、自分の足で決める。
今のところ、そうやっています。
まとめ
- AIは星の高い順に並べてくる
- 5件で星5.0と200件で星3.7を区別しない
- クチコミの件数は医院の営業努力で決まり、腕とは無関係
- クチコミの中身は「受付」「待ち時間」など腕以外の話が多い
- 条件で絞れるもの(中古車など)は強い。腕や相性は苦手
便利なものほど、どこが苦手かを知っておいたほうが、うまく使えると思います。

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